年々、扱う荷物が増えるネット通販会社と物流会社ですが、今後、どうなっていくと考えられるでしょうか。まず、無人化が挙げられるでしょう。たとえば、現在、大手ネット通販会社は注文された商品をピックアップするのに人の力を使っています。しかし、今後は小型の自動走行車が倉庫を走り回り、荷物を探す可能性が高いです。そうすれば人件費を抑えることができて、その分、商品の価格を下げることができるので他社との競争に有利になるからです。
物流会社の場合、人手不足が深刻化していて、ネット通販会社よりも無人化のスピードは早くなるでしょう。具体的にはドローンを使った配送が考えられます。既に国内外で実験が始まっており、実用化は時間の問題です。
次に挙げられるのが、ネット通販会社と物流の一体化です。昨今、物流会社はネット通販会社に対して送料の値上げを強く求めています。もともと、大量の荷物を預けてくるネット通販会社は超大口の顧客として料金が優遇されていました。しかし、あまりにも荷物が増えすぎて、そこに人手不足が重なり人件費が高騰し、従来の送料では請け負えないということになったのです。
ネット通販会社からすると、物流会社の要求通りに値上げされた送料を支払えば、利益が減ってしまいます。今までと同じ送料で請け負ってくれる会社も簡単には見つかりません。そのため、自社で物流を行うのがいいという方向になってきているのです。配送手段としてのドローン導入もその一環といえるでしょう。